生い立ち年表/#7やっぱ工場の華といえばロボットでしょ!

まさと
まさと

自分オリジナルの設備を制作した私は、調子にのりもっと面白いツールを使って設備を作りたい欲求に駆られました…

  1. #1就活前まで
  2. #2就職から生産技術本配属まで
  3. #3生産技術配属から初の社内設備内製
  4. #4初の社内設備内製
  5. #5自分発信の設備設計製造
  6. #6採用活動への初参加
  7. #7やっぱ工場の華といえばロボットでしょ!←イマココ

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社内初(自身初)のオリジナル設備を制作して

オリジナル設備を制作完了したことにより更に自身がついた。どんなツールもある程度説明書や、メーカーサポートを受ければ(実際ほとんど受けなかったが…)自分にだって使える!と感じた。

前回の設備ではステッピングモータを初めて使用したが、そこまでプログラムに手間取ることもなかった。この感覚で「あれ?ロボットももしかしたらそれなりに簡単に使えるんじゃない?」と思った。

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ロボットを使いたい!ついでに会社に貢献したい(笑)

私の感覚は常にこの感覚。会社に貢献したいが先に出てしまうと、どうしても楽しさにかける仕事になってしまう。だからこそ、まずは自分がやりたいことを挙げ、その中から会社のためになる(利益につながる)装置を考える。

今回の至上命題は

ロボットを使いたい!

この一点で突破した。

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設計設備対象を探す

ロボットを使うとなると、なかなかの金額が必要となる。そのため以下の観点で対象作業を絞り込んだ。

3Kな仕事

きつい、汚い、危険な仕事を人が行うことはナンセンス。

きつい

重量仕事など人間にとってきつい仕事を探したが、弊社には重量物を動かす際は基本的にクレーンを用いていた。そして、どこか特定の場所で重量作業が固まっていないため、ロボットを設置して改善される業務が思いつかなかった。

そのため「きつい」の命題では適用対象がありませんでした。

汚い

汚い作業としては弊社に塗装作業が存在している。塗装作業を自動化するのはなかなか面白そうだな!と思ったが、まだロボットについての知識が少なかった私は多品種対応などの観点で、最後まで作りきれそうもなかった。

そのため「汚い」の命題では適用対象がありませんでした。

危険

危険な仕事として弊社には火を使用して、ワークを火にかける作業が存在している。しかしこの仕事をロボットを使用して自動化するには仕事量が流石に少なく効果としてはとても低いと判断しました。

人が一日はりついている仕事

3Kで導入できそうもなかったため、人が一日はりついている仕事を血眼になって探しました。弊社の中で人がはりついて作業している内容は以下の2つのパターンが存在しています。

ライン作業

組立の作業で複数人が作業をしているイメージです。完成させるまでの作業を複数人で分割し、それぞれの分割作業が終わると次の人に渡して行きます。

このライン作業はラインスピードが決まっています。そのため、ロボットを導入した際ロボットが律速してしまう(ロボットのせいで生産数が落ちる)ことが許されないため、時間制約がとても厳しくなります。

単体作業

組立作業員が設備に一人ついて作業をしているイメージです。弊社ではライン作業を行う前準備作業としてこの方法が一部採用されています。

この単体作業はロボット化に際して、他の作業員の仕事に影響されない点が特徴的です。一日にメインのライン作業用の前準備分として必要数を製造すればいいので、生産するスピードの制約が少ないのが特徴です。(遅い場合は夜間も回すなどの対応が可能)


ということで初心者の私は時間的制約が少ない単体作業の自動化にロボットを活用しようと決めました!

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外注に出すと1000万円

そんなこんなで、対象を探していたある日。現場のあるラインの長が自動化設備を入れようと外注業者といろいろ画策していることを知った。

そのうちの一つの作業で3つの部品を組み合わせて、カシメ機を通して、くっつける作業があることを知った。この作業は人が毎日3時間以上はりついてしていた仕事であり、弊社としてはそれなりに工数がかかっている作業であった。

この自動機について外注業者に概算見積もりをとっていたライン長はとても悩んでいました。何に悩んでいるかというと、言わずもがな価格でした。約1000万円でした。

この金額だと、弊社内での単純計算では償却13年となり流石に導入するのは無理だなぁとライン長。

そんな中、私なら半額以下でいけます!と息を巻く私。

ここから、ロボットを活用した装置導入が始まりました。

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自動組立するにはまず整列

自動化対象が決まりましたので、設計に入っていきます。自動組立するということは、まず組み付け部品を整列する必要性がある。

当時の私は、整列≒パーツフィーダの認識が強く、とりあえずパーツフィーダ屋さんに手当り次第連絡をし見積もりをとった。その時知りましたがパーツフィーダって高いんですよね…一品物だから今思えば当たり前なんですけど、驚愕しました…

組み付ける3部品のうち2部品は金属製なので、パーツフィーダのイメージがすぐに出ましたが、残りの1部品はゴム製の薄い部品でしたので、整列方法をどうすべきかとても悩みました。最終的にはゴム部品のセンター穴をガイドにして電動アクチュエータで微小送りするという供給方法を考え付き、それを採用しました。

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ロボの種類と価格問題

今回の作業は以下のような条件に合致したロボットを選定しました。

  1. 上からのアクセスのみ
  2. 立体的な方向転換が不要
  3. 価格が安い

この条件から、直交ロボットとスカラロボットで迷いました。作業内容としては3軸で足りるのですが、10万円程度の差で4軸スカラロボットを導入しておいたほうが、色々つぶしが効きそうだと感じ、4軸タイプのスカラロボットを選定しました。ちなみに、一般的に使用される垂直多関節ロボットは価格が高すぎて手が出ませんでした…

ハンドについては、薄いゴム部品があったため、その部品つかめる真空ハンドを採用しました。ハンドの吸着力を確認するために、実験としてハンドのみ先行試作し、自分の手でそのハンドをつかい部品の持ち上げが可能かを確認しました。

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設計2Dは辛い

当時3DCADを使用していなかったため、2Dで図面を記述し部材手配から機構の干渉、そしてストロークの確認などを行っていました。今思うと、よくやりきったと思います。もし今からやる方はFusion360やSolidWorksなどを使いましょう…格段に干渉などの設計工数がうき、実際に組み上げているときに発覚する齟齬が格段に減ります。

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初の設備間制御

今回自動化する工程は部品をかしめる前の仮組みと完了品のパレタイジングなので、カシメ装置と連携を取る必要がありました。

今の時代いろいろな連携方法がある中、無知な私は古典的なリレーでのつなぎ方を選択しました。

今回導入する統括制御装置を軸にロボット、各種パーツフィーダ、ゴム部品を搬送装置、既存カシメ装置(リレー接続)を下に従える制御方法を採用した。(ハンドのみロボットプログラムで直接制御)

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実際の導入にあたって

設計が完了し、実際に組み上げるときにもたくさんの問題にぶち当たった。

IO足りるん?

プログラムの分岐確認用にロボットのIOを使用していたが、プログラムを組み直すたびに少しずつ余裕がなくなり、あえなく足りなくなりそうになりました(あまり1つ)。作る前にしっかりプログラミングに必要な点数をしっかり認知しておく必要があります(ただの設計ミスとも言えます..)

カシメ装置なしで立ち上げ

毎日3時間行っている作業をロボットを用いて自動化する。つまり、毎日使用されているカシメ装置との結合は最終も最終段階。まずは空想カシメ装置を頭の中でイメージしプログラミングと他の部分の組み付ける作業の立ち上げを行った。ちなみに、変更の手続きが1ヶ月以上かかるためカシメ完了品の在庫を2ヶ月分以上作りだめて、結合してからは1週間以内ぐらいに立ち上げる計画をした。(それくらい早く立ち上げないと間に合わない…)

ストロークギリッギリ

一通りカシメ装置以外の動きの確認が完了したため、カシメ装置との結合を決行!

当たり前ですがロボットでカシメ装置ワーク投入部にワークを供給する必要があります。結合前、カシメ装置は人が操作するのに適した形状になっていてワーク投入部の前にスイッチボックスや台がついていた。

実際に使うときにその部分を外せばいいや!という安直な考えでCADに起こしてしまっていたがために、実際に組み付けるときに外せない板が大きく干渉してしまい、ロボットのストロークではカシメ装置ワーク投入部にたどり着けないことが発覚する…

これはもうどうしょうもないないということで、ワイルドに装置の不要部分をディスクグラインダでカット!ストロークはなんとかはなったが、もとには戻せなくなってしまいました…(もしものために不可逆変化はなるべく避けたいものです)

複数部品は全部事前チェックしましょう

このカシメ作業、ゴム部品のみ複数種類がありました。形状は同じですが、材質が違うといったところ。片方の部品が行けたらもう一方は余裕でしょと高をくくっていた私の鼻はカシメ装置と結合したあとの限られた時間しか残っていない時にへし折られました。ある材質でゴム部品の供給部分でワークを複数取り出してしまう問題が発生してしまいました。センサを足すことや、アクチュエータを足すなどいろいろ考えましたが、前述のIOがギリギリ問題もあったので、他になにか方法はないかと探った結果、ロボットに切り出し動作を加えることでなんとか解決しました。(ただし、タクトタイムは増加)

ワークが安定して組み付かない

ロボットの連続運転が安定してきた頃、パーツフィーダから取り出した部品の組付けが不安定になった。色々探ってみると部品を組付ける位置決め部(センター穴)がパーツフィーダ受け部の位置決め部(外形)に若干の寸法誤差があり、安定して入らないことが発覚した。そのため急遽位置合わせ用の治具を追加してそこを通すことでなんとか解決。しかし無事にタクトタイムが伸びました…

自動化する前に可能であれば部材の安定性をしっかり確認しておくことが重要です。

仕切り板よ、くっつくでない!

完成品をパレタイズする際に一段ごとに仕切りを入れる必要性があった。仕切りを入れる専用の機械を作る余裕がなかった私は、ロボットでこの仕切りを入れようとしていました。しかし実際にやってみると仕切り板同士が静電気によってくっついてしまい複数の仕切りを同時にとってしまう始末…

除電するにもお金がかかるし、お金がかからずになんとかならないかと考えた結果、取り出し口近辺にもじゃもじゃ(マジックテープのようなもの)を取り付け、ロボットの動作で複数枚とった仕切り板を一枚にすることに成功!何で解決するかわからないものである。

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なんだかんだ完成

と、紆余曲折ありながらも完成

完成直後は介護してるのかな?と思うほどチョコ停対処を行っていましたが、じきに問題もなくなり今では大分少なくなり、部品投入と完成品回収時しか人が関わる必要がなくなりました。部材費は全て合わせて300万円程度で収まったので、工数を多めに見積もっても総額を半額以下に抑えることに成功しました。※ただし、対処に次ぐ対処でタクトは当初計画よりだいぶ遅くなりましたが、単体作業のため問題にはなりませんでした。

学んだこと

  1. ロボットはつぶしがきく→ちょっと動きを足したいといったことが簡単にできる
  2. タクトがゆるいものであれば挑戦しやすい→単体作業を自動化することは比較的ハードルガ低い
  3. 3DCAD使いたい→設計能力が低く干渉が多発してしまう
  4. パーツフィーダは万能じゃない(+高い)→ゴム部品などはその他の方法を活用
  5. 身近なものも活用できる→身近な機構、又は製品がヒントになることもある
  6. 説明書読めば(一見難しそうな)ロボットも使える!

コメント

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