電気用盤の種類を簡単にまとめてみました。後半はFA業界で利用されている盤をまとめています。
電気の流れ
電気用盤の話をするにあたって電気がどのように工場に届いているかをまず簡単に把握します。
一般的に電力会社からまず配電盤を用いて電力会社から高圧の電気を受電します。そして実際に使用する電圧に変圧し、工場の各種使用場所近くに分けられ、それぞれの分電盤に送られます。
分電盤まで送られた電力は、分電盤内の遮断器を通過後直接工場装置に接続されたり、コンセントに接続されたりします。コンセントの場合は移動配線を用いた機器を接続し電力を使用します。(一般的なな家電製品と同様です)
と、この時点で電気用盤の種類として配電盤と分電盤というものが出できましたが、ここから上図の工場設備(加工機、検査機、自動機等)にフォーカスしてみます。
工場生産設備の電気用盤
工場設備に使用される電気用盤は主に以下3種類となります。
ブイズ設計事務所でのメイン設計部分はこの部分になります。
- 制御盤
- 操作盤、スイッチボックス
- 中継ボックス
制御盤
設備を動かすメインの電気用盤となります。設備を動かすメインの動作を司る部分となります。以下のようなものを内部に格納していること多いです。PLCにプログラムを入れて希望する動作を実現します。古い設備だとリレーを用いた有接点リレー回路で制御している場合もありますが、近年では単純な動作以外ではほとんどの設備がPLCによって制御されています。
- 漏電遮断器、配線用遮断器、サーキットプロテクタ
- PLC
- モータコントローラ
- インバータ
- 電磁接触器、電磁開閉器
- その他電気機器
操作盤、スイッチボックス
実際に人が操作を行う電気用盤となります。タッチパネルやスイッチを有し、設備に任意の設定を行ったり、起動操作を行ったりすることができます。
小規模設備の場合は制御盤本体に操作用のタッチパネルやスイッチを含める場合もあります。スイッチを数個有するのみのスイッチボックスもあります。
細かい設定が不要で、連続で動作を行う場合は操作を単純化するためにスイッチボックスを使用することがあります。また、スイッチボックスを離して設置することで、両手押し起動などで装置の安全起動を図ることができます。
中継ボックス
設備の機械部分に様々なセンサや動力があるが、それらと直接制御盤をつなぐことも可能だが、それら同士の距離が離れている場合は、一旦中継ボックスを介して接続することで、配線の集合化が可能となり機械内の配線がスッキリします。
小規模設備の場合はこの中継ボックスを省略してすべて直接制御盤に結線する場合もあります。
各種電気用盤の種類と役割を簡単にご紹介しました。規模によって盤の有無があると思いますが標準的な構成について紹介いたしました。設備に付帯する制御盤は機械仕様にあわせて一品一様となります。ぜひご相談くださいと一応宣伝してみました。
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