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三菱電機PLC Qシリーズとキーエンス安全PLCを簡易PLCリンクで接続してみた

まさと
まさと

とある案件で三菱電機のQシリーズ(Ethernet内蔵)とキーエンスの安全PLCを接続する機会があり、立ち上げ時エラー連発で運転準備がなかなか入らないってことがあったので。同案件があったとき用に備忘録として簡単にまとめてみます。

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構成

ハード構成

構成は三菱電機社のPLC Qシリーズ(内蔵Ethernetポート付)とキーエンス社の安全PLC GC-1000をEthernetケーブルにて接続している構成となる。

ソフト構成

使用するソフトは三菱電機PLCソフトGX Works2とキーエンス安全PLCソフトGC Configuratorの2つ

配線

配線はとにかく簡単。標準的なEtherNetケーブルでQシリーズ内蔵EthernetポートとGC-1000のEthernetポート を接続するだけ。直接つないでも良いし、間にスイッチングハブを接続しても問題なし。まあ一般的にはハブを介しておいたほうが吉。

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設定

全体の方針

接続の方法はキーエンスGC-1000の接続ガイドを参考にしながら工夫をすれば接続設定は可能となりますので、それに従い設定していきます。

取説名称『GCシリーズ[MCプロトコル]接続ガイド 三菱電機(株式) iQシリーズMCプロトコル編』

GX Works2/PLCの設定

PCパラメータ

まずはPCパラメータ設定をしていきます。とりあえずCPUのQシリーズは少なくとも配置された状態としておきます。画像はサンプル。

内蔵Ethernet IPアドレス設定

ユニットを配置しただけではキーエンス安全PLC側から認識ができないので、内蔵Ethernetポートの設定を行う。

まずはIPアドレスを設定する。設定するIPアドレスは192.168.0.1にでもしておきます。これでPLC側のIPアドレス作成は完了です。

IPアドレスは他の機器と同じにならないようにしましょう。同じIPアドレスの機器が同じネットワーク上にあると接続不良になります。

シンプルCPU通信設定

同画面のシンプルCPU通信設定を押して下記画像のように設定をします。GC-1000側で設定するIPアドレスで通信先を作成します。今回だと192.168.0.20としておきます。

続いてポートの設定です。
今回重要な点はGC-1000側のポートは固定で5100とする必要があります。

さらに読み出しと書き込みそれぞれで、PLC側は別のポート番号を使用する必要がありますので注意してください。私はここで躓きました。

今回はそれぞれ
読出の接続先としてポートを『5010』
書込の接続先としてポートを『5014』
に設定しています。

もしほかに同じポートを使用している機器があればそちらのポートを変更しましょう。

接続先の機器のIPアドレスとポートが決まったら、読出し書込みの領域を設定します。

読出しつまりGC-1000→PLCの設定はGC-1000側のアドレス2520から、PLC側のアドレスB1010に転送するという形になります。
※GC-1000の2520は通信出力ビットの先頭を指定しています。

書込みつまりPLC→GC-1000の設定はPLC側のアドレスB1050からGC-1000のアドレス1000に転送するという形になります。※GC-1000の1000は通信入力ビットの先頭を指定しています。

GC-1000側のアドレス設定は固定のアドレスになります。X,Yと便宜的に設定上表示することになりますが、PLC側のアドレスとは関係はありません。

これでPLC側の設定は終わりです。

GC Configurator/GC-1000の設定

IPアドレスの設定

GC-1000側の設定はいたってシンプルです。まずはIPアドレスを設定します。

[オプション]-[EtherNet]-[MCプロトコル]をドラッグアンドドロップします。

[オプション]-[EtherNet]-[基本設定]から設定を行います。
IPアドレスを先ほどPLC側で決めたGC-1000のIPアドレスにします。

もし違うIPアドレスがよい場合は192.168.0まで同じにして、最後の部分だけ異なる設定としましょう。PLCとGC-1000は192.168.0まで同じである必要があります。

MCプロトコルによる接続の設定

つづいてMCプロトコルによる接続設定をします。[オプション]-[EtherNet]-[MCプロトコル]から設定を行います。

設定内容は下記画像の通りです。

通信の確認

GC-1000→PLCではたとえば通信出力の先頭をフリッカONOFF回路を作成しPLCに入力されたアドレスを確認してみてください。※今回の場合B1010

PLC→GC-1000では例えばB1050をフリッカONOFF回路を作成しGC-1000に入力された通信入力の先頭のONOFFを確認してみてください。

これでお互いの入出力の確認ができればOKです。

別件ですが今回シンプルCPU通信にて接続しているため生存確認として今作成したONOFF回路で常時お互いの通信を確認しあい、LANポート切断時などに通信異常を検知できるようにしておくとよいかもしれません。

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まとめ

キーエンスのマニュアルを読み込めば大したことをやってはいないのですが意外と大事なことがさらっと書かれているのですんなりいくときはいいのですが、一回はまると….はまった時は一つ一つ設定慎重に確認して行きましょう。もしこの組み合わせで立ち上げることがあればご参考にしてください。とりあえず最後に画像まとめだけしておきますので、こちらも参考にしてください。

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