治具設計/#1治具ってなに?

まさと
まさと

ものを生産する現場で働く生産技術者には必要不可欠なもの「治具」について体系的に学んでいきます。

  1. 治具ってなに?←イマココ
  2. 位置決めの基礎 自由度の拘束
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治具ってなに?

いきなりですが、治具とは〇〇だ!!というのは正直わかりません。じゃあ治具ってなんなの?と言われると以下のように言えるかもしれません。

  1. 機械加工時に工具を保持するもの
  2. 機械加工時に加工物を保持するもの
  3. 組立時に工具を保持するもの
  4. 組立時に加工物を保持するもの …..etc

とまあ、これ以外にも検査作業をおこなうときの位置決めをかんたんに行えるものも指すことがあります。

色々考え方があると思いますが私的には、

「ある作業を簡単にかつ正確に行えるようにするもの」

という考え方がわかりやすいと思います。

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一般的な治具の例

長さを測る

ex1)郵便物を送る際に縦横厚さを測る必要があるとします。

特定のサイズより小さいかどうかを測りたいときに、定規やメジャーで測ってもいいと思います。

しかしこの作業を連続でやってくださいと言われたら、毎回メジャーで測るのは流石に馬鹿らしくなってくると思います。

そこで、作業を簡単にする治具の出番です。

今回の場合はダンボールか何かを特定の長方形に型どって切り取った治具を作成することにより、そこを通る郵便物は特定サイズより小さいことがわかるようになります。

このように作業の簡易化を行うことができます。

物を切り取る

ex2)紙を一定の幅で切り分けるとします。

定規で一定幅を両端に測り、下書き線を引いたあと定規に沿って切りわけるとします。

しかし、これもまた連続で何百やれと言われたら一定幅の下書き精度は低下し、クオリティーはどんどん下がっていくことでしょう。

そこで作業を精度良く行う治具の出番です。

今回の場合は直線の段差付のL型治具と一定幅の専用治具を使用します。段差付の板に角当てで紙を入れて専用治具を上からあてると、専用定規の幅でカット位置がしっかり出るようになります。

このように作業の正確性を上げることができます。

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治具のいいところ

作業スキルの低減

「あの作業は〇〇さんしかできないんだ…」

という作業があったら、そこは治具で解決するポイント。治具を考え作り出し、誰でもできる作業に近づけることができるでしょう。

品質の安定

「この部品組付けるの難しいんだよなぁ…」

という作業者からのコメントがあったら、そこも治具で解決できるポイント。治具を考え作り出し、作業簡単化を図ることができるでしょう。

作業の効率化

「毎回同じ作業をするのに手でワークを押さえている…」

と言う状態があれば、そこでも治具の出番です。ワークを簡単に固定できる治具を作り出せば効率アップが期待できます。


手作業治具
作業スキル必要低減可能
品質の安定作業員による誰でも安定化可能
作業の効率化作業員による作業の簡素化により効率化可能
手作業と治具の比較

このように治具を作ることは作業の属人化(教育コスト低減)や効率化(製造コスト低減)に大きく寄与します。

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治具のポジション

治具を作って改善する作業の位置づけを考えてみます。

作業の効率化は以下のような順を追って考えることができます。

Lv手法説明効率費用物量
1手作業特別なものを使用しない手作業
2治具化治具で位置決めなどの効率化を図る/基本手作業
3機械化人でできない作業を機械に置き換える
4自動化材料投入のみで人の作業がほぼいらない
各手法のポジション

どんなものづくりでも、はじめは1からスタートします。そこから物量が増えてきたり、効率化を図るために2〜4へとレベルアップしていきます。

治具化のポジションとしては、1から効率化を図る最初のステップです。そして、機械化自動化と比較すると比較的安価でかつ効率化を図ることができます!(費用対効果が高い)そして、機械化自動化に比べて柔軟に治具変更を行うことができるので、少量多品種の製造を行う場合は特に力を発揮します。

さらに、その次のステップである機械化自動化へ進むときにも「固定」や「位置決め」など治具化の考え方を活かすことができます

まとめると、治具の考え方はものづくりにおいて必要不可欠な要素であることは間違いありません。

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まずは汎用それから専用

ものを固定や位置決めをする治具は市販でいっぱい売られています。まずは市販品を試して見ましょう。ミスミなどのECサイトで色んな商品を比較できる時代なので、いろいろなサイトで勉強することができると思います。

汎用治具例

バイス/3爪チャック/各種ソケット/トグルクランプなど

バイス
トグルクランプ

そして、もし市販品単体では解決できない治具が必要となった場合は、市販品とオリジナル加工品を組み合わせた治具を作ると良いでしょう。ワークが当たる部分などをオリジナル、機構部を汎用品にすることで再入手性を高くすることができます。ものづくりにおいて壊れたときのリスクヘッジも大事な要素です。

市販品+オリジナル加工品例

トグルクランプ+オリジナルクランプ部/チャック+オリジナル生爪加工品/ソケット+オリジナル固定台など


それでもだめであれば、完全オリジナル治具を制作しましょう。オリジナルであればあるほど再度作成する際に手間がかかりますが、理想の治具を生み出すことができます。

優先度治具種特性
汎用文字通り汎用的に使える、再入手性に優れる
汎用+オリジナル機構部に汎用品を使用し、ワークとの当たり部をオリジナルで作る
オリジナル完全オリジナル、再入手性が悪いため場合によってはバックアップが必要

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